秋の夜長に。

どうも、須貝です。随分ご無沙汰致しました。
なんだか最近肌寒いですね。夜が特に。そんな夜に書きます。


最近は忙しく過ごさせていただいております。ナイロン100℃若手公演『SEX,LOVE&DEATH』も絶賛稽古中。詳細はこちらから。ご予約をご希望の方はこのブログからお申し込み頂いても大丈夫です。僕が重い腰を上げて自分で直接予約します。嘘です。ひょひょいと予約しますので遠慮せず是非。右側の「お仕事の依頼」という問合せフォームからご連絡下さい。
※ただしベンチシートで観たい!!という方はぴあの方からお買い求め下さい。

モノフォニの本も書いてます。なんか、いい話になる予感。この間プレ稽古をやったんですけど、メンバーが個性的過ぎてちょっと不安…。いや、楽しみだけどね。まだキャスト決まってませんので、役者の皆様はワークショップオーディションにふるってご参加下さいませな。見学も受付中です。

さらに、長年仲良くさせて頂いているホチキスの小玉久仁子さんをフィーチャーする月刊小玉久仁子という企画で10月に脚本と演出をやらせて頂きます(短編の内、一本をね)。そちらの詳細はこちら

来年2月にある公演のドラマパートの脚本も書かせて頂いてます。こちらは詳細もう少しお待ち下さい。

そして僕が脚本を担当している斉藤麻衣子さんの一人芝居、『ペチカ』が10月も上演されます。そちらの詳細はこちらから。
この『ペチカ』という作品はちゃんと許可を頂いたので近々このブログの作品のコーナーで全編掲載したいと思っています。



そして長らく、自分としてもこんなに間を置くことになってしまうとは思っていなかったのですが、お待たせしてしまったなぁという感がありますが、箱庭円舞曲第二十楽章『僕にしてみれば正義』を振り返ります。最早待っている人もいないかもしれないが。


箱庭円舞曲のHPやこのブログでも発表された通り、僕はこの公演をもって箱庭円舞曲を退団致しました。その経緯や考えたことに関してはこちらの記事をご参照下さい。

公演前に発表しておいて良かったなぁと思うのは、お客様もそういう気持ちでこの公演を大切にして観に来て下さったこと。それはずるいことなのかもしれませんが、辞める前に言ってくれてありがとうございましたと何人かにお声掛け頂きました。それが嬉しかった。
また、観に来れないという方からも温かなお言葉を頂けました。普段だってそうですが、今回はより一層。

大切な人たちと空間を共有できて、言葉を交わせて、時間は全然足りなかったけど、豊かな三日間を過ごせました。


もう一つ、後ろ向きな理由ではありますが、公演前に言っておいて良かったこと、それは、決心が鈍るのを防いだことかなぁと思います。

これはね、大体予想出来てたんですよ。きっと稽古をやっていく内に「やめよう」という気持ちが薄れていって、「またやりたい」になるかもしれないって。でもそれでは、「やめなきゃいけない」と思った自分をないがしろにしちゃうんですね。寂しいですよ。死ぬほど寂しい。7年間一緒でしたから。でも、やめなきゃいけなかったんです。それが正しいと僕が思ったから。それを鈍らせないために、逃げ場をなくすために告知した部分もやっぱりあるんです。

今になって、約2週間が経って思うのは、感慨はあるし感傷もある、それでも間違いじゃなかったという、そういう思いです。


箱庭円舞曲という場所は常に僕に課題を与えてくれた団体でした。僕を前に推し進めて、成長させてくれた団体でした。最後までそうだったと思います。常に限界を超えないと追いつけない場所でした。

だから、終わるといつも後悔や反省ばかりで、ああすればよかったこうすればよかった、なぜああしなかったのかこうできなかったのか、そんなもやもやとした気持ちばかりで、完全にやりきった、もう悔いがないという状態に、なったことがなかった。

今回の公演はどうだったかと言えば、初めて、関わって7年間で初めて、一つの悔いもない、何の心残りもない公演になりました。別に最後だから取り繕って言うわけじゃないですよ。これは観て下さった方には分かるはず。観られなかった人にもDVDで観てもらいたいくらいですが、現時点での僕のベストアクトでした。箱庭としても、最高の作品だったんじゃないかと思います。


一番思い出深いのは8月31日(土)の夜の回、超満員で行ったステージで、オープニングからラストまで、ずっと完璧な時間が心地よく流れていたステージでした。カーテンコールが終わって袖に帰っても、拍手が鳴り止まなかったのを覚えています。あの拍手は一生忘れない。僕は泣き崩れてしまって暫く動けなくて、この舞台に立てたことを心から誇りに思いました。支えてくれた人のことを思いました。そこにいて欲しい時にそこにいてくれて、抱き締めてくれる人のことを思いました。自分にも感謝しました。

こういうことはね、あんまり言わないようにしているんですが、きっと一生に1回だけですから、こんなこと言うの。いや、もう3回くらいあるか。あるといいな。でもとりあえずお許し願うとして。


スピリチュアルな話とか気持ち悪いきれいごととか、そういうことではないと自分では思っているんですが、今こうやって書いていることを否定する人には、「だってそうだったから」としか言えません。28年も生きて、まだこんな、体験したことのない感情を味わわせてもらえるんだから、幸福なことです。

どんな選択も、その人がどう受け取るかによってプラスになるかマイナスになるかは違ってくるなぁと。字面で理解するのとそれを体験するのには大きな隔たりがあります。ありがとうございましたの言葉しかないです。


千秋楽のカーテンコールで古川さんに花束を渡されて、全く予期していなかったので面食らいましたが、結局古川さんらしいエールでした。袖に戻ったら片桐はづきが号泣していて、ありがとうとお疲れ様とごめんねを心の中で繰り返して、それでもやっぱりありがとうが多くて、この人を大事に思いました。小野さんには最後まで結局、何と言っていいか分からなかった。でも一緒に出来て本当に幸せでした。じじさんは相変わらずのマイペースだったけど、今後も良きお父さんでいて欲しいです。箱庭のね。

カーテンコールで最後に一言と言われて、本当は言いたいことが色々山ほど、それこそ上演時間と同じくらいの時間を掛けても言えないくらいたくさんのことがあったのですが、その場では探してみても一つも、何も言うことがありませんでした。全部舞台の上に乗っけられたと思ったので。後は感謝の言葉のみ。ありがとうございました。



箱庭円舞曲も僕も演劇生活は続くので、これで終わりだとか見納めだとかそんなことはありません。より精力的に活動していきたいと思っています。今は、一つことを終えて、ほっとしています。息つく間もなく次に進んでいますが、いつかまたゆっくりと振り返ることもあるでしょう。10年後くらいにね。その前にまた、箱庭の皆とはどこかで必ず仕事をするだろうけど。


最後に、こんなに身勝手をして、不義理をして、我儘を言って、それでも生きていけるということは、それだけで財産、ありがたいことだと思います。ありがとうございました。多分ずっと、感謝し続けるだろうと思います。



そしてもちろん、これからもよろしくお願い致します。